私は父の愛人の顔を知らないわけです。
正確には憶えていない。かな
当時、私は年長さんくらいだから5~6歳
母は、38歳で父は33歳。で、愛人は43歳?
父は愛人が働いていたクラブかスナックかの常連客だったのかな?
で、お中元とかお歳暮を送ってくる。
当時は、そんな慣習があったわけです。
木箱に入ったオールドだかリザーブだかローヤルだか1ダース。
あれ?全部サントリー(笑)
それとは別に訪ねてくるのです家に。ご挨拶?
その時に、兄や私が喜びそうなお土産を持ってくるわけです。
私たちは子供なので滅茶苦茶喜ぶわけです。
母は、のちにそれが一番悲しかったって言ってました。
叩き返したいのに喜ぶ姿をみていると取り上げることができないって。
幼いとはいえ申し訳なかったな・・・ごめんね。

父はお腹が弱くいつも腹巻をしていました。
お気に入りは母が編んでくれた腹巻です。
どんな良い既製品を渡しても母の作ったものが良いので
着けないわけです。
愛人は父といても、いつも母の存在を感じざるを得ない。
これはちょっと厳しいだろうと想像しますが、
それを分かっていてそうしているのだから仕方ない。

歪んでいるのですが、父は母を愛していました。
小学生高学年の頃一度、酔っ払いの父に聞きました。
「どうしてお父ちゃんはお母ちゃんを虐めたり殴ったりするん?」と
父は「お母ちゃんがすきじゃけぇよ。愛しとるけぇよ」と言います。
「じゃ、大事にせんといけんじゃろう」と私はいったのですが、
どうにもならない絡まった感情。複雑なのものを感じました。
父は母の愛が全部ほしかった。
でも、母は私達を生んで妻から母親へと変わってしまった。
母親として子供を可愛がる妻を許せないわけです。嫉妬するわけです。
特に兄に対する嫉妬は虐待でした。
父は早くに母親を亡くして(妹が生まれたときに亡くなった)継母に育てられて
母親の愛に飢えていたんだろうと思う。
自分よりも5歳上の姉さん女房、そして10歳上の愛人。

父は母と離婚をしてすぐには愛人さんと籍を入れていないのです。
籍を入れたのは愛人さんが亡くなるほんの少し前だったそうです。
父のお墓は先祖の墓とは別に建てられました。
元愛人さんと一緒に入ることが決まっていたからだそうです。
亡くなってからも親戚に認められなかったというわけですか。
哀しい話です・・・

コメント

梅子
2021年12月30日8:03

お中元お歳暮にご挨拶。
すごい世界です^^;
都ちゃんのお父さんに最後は看取られての人生は
愛人さんも幸せだったのでしょうね。
人それぞれ主役の人生があるから興味深いです。

都わすれ
2021年12月30日10:58

梅子ちゃん

おはよう。
書き出したら止まらなくなって、
今、完結編を執筆中よ(笑)
干ししいたけ、買いに行かなくちゃ
煮しめが作れない(笑)
お水の人からそんなこと、今じゃ考えられない。

マダムM
2021年12月30日16:18

面白い、と言うと失礼だけど、ホント物語の世界ですよ(^o^)
でも以前祖母から聞いた話では、愛人さんでは無かったけど芸者さんが盆暮れ、転勤等の見送りなど挨拶に来たそうよ。
完結編、楽しみだわ(^^♪ 年が明けてゆっくり執筆して下さいな♪

都わすれ
2021年12月30日21:54

マダムMさん

面白い。で良いのです。
済んだことです^^
芸者さんの盆暮れ。当時は普通だったのでしょうね。
男性が強い時代だったですからね。
完結編、年明けを待たずして公開予定です(笑)

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