実家の先住犬のプードルのラブがお空に帰って母は元気を失くした。
それは2年経っても変わることはなく、家族に笑顔を取り戻すため
新しい家族をと、私は子犬を探した。
そして、出会ったのが生後2か月マルチーズの仔犬ココだ。
ココは元気にはしゃぎまわり時には手を焼き、かけがえのない
家族の一員となってくれた。月日は流れ現在16歳になった。

今から、8年くらい前のこと、ココのかかりつけ医の獣医から
乳腺腫瘍の手術を勧められた。
ココの乳腺に2つ小さなシコリがあった。
私は、母に手術をしたほうが良いのではないかと言った。
母は、拒んだ。「病気じゃないのにそんな手術をして・・・
麻酔で事故がおこったらどうする?それに、私は毎日体調が悪いのに
手術後のココの面倒をみるが辛い・・・」と半ば怒ったように言った。

今では、雌犬の避妊手術は病気予防のため当たり前のようになっているが
当時は、あまり定着していなかった。
ましてや母には病気になるかもしれないから手術。
といった考えは出来ないでいた。
その頃うちにもトムがいて術後のココを預かることは難しかった。
いや、ココが幼い頃何度かうちに預かったのだがトムとの相性が悪かった。
トムはアトピーだし、ストレスをかけたくなかった。
私が、実家に泊まりにいくということも仕事をもっていたし無理だと思った。
自分が手助けが出来ない以上無理強いは・・・手術を見送った。
心の中で思った。先住犬のラブも乳腺腫瘍がいくつかあったがあまり
大きくならなかったし、ココもそうかもしれない。
都合のいい考えで現実から逃げた・・。

ココのお腹のシコリは少しづつ大きくなった。
見るたびに気にはなっていた。
6年前、母が病気で倒れた。大きな手術をし認知症になり
母の介護が始まった。
ココのことは、二の次となった。
トムも高齢となり認知症の症状が出始めた。排泄の問題がでてきた。
母の介護からも急いで自宅に戻り掃除をする日々。
ココを一人ぼっちにさせてしまう毎日。ごめんねと思いながらも
手をかけてやることが出来ない。

3年前、ココが体調を崩した。
日曜日だったので、かかりつけ医とは違う獣医のところへ行った。
いつまでも終わらない生理の出血はホルモンの乱れから。そして、
「これは、手術のできないタイプの乳がんですね。いずれ自壊しますよ。」
私は、ココは既に13歳、手術はもう無理だと思っていたので
それは、仕方のないことだと伝えた。

自壊。腫瘍が大きくなりすぎて、壊れてしまう。
日に日に大きくなる腫瘍に怯えながらもどうすることも出来なかった。
兄に、「この腫瘍はいつか壊れるけど、出血多量ですぐにココが死んでしまうと
いうことはないから、そうなっても落ち着いて。部屋が汚れるからタオルか
なにかで患部を保護して」と伝えておいた。

そして、1月28日日曜日の夜に訪れた・・・。
兄が、電話をしてきた。「破れた」と。
私は、今バイクに乗ることが出来ない。
かかりつけ医に電話して処置の方法を聞いて急いでタクシーを呼び、
途中ドラッグストアでパッドと包帯を買い実家へ。
鮮血は無く、薄い出血と体液がでていた。
いまのところ痛みは無いようだ。

兄に、明日もこんな感じでパッドの交換をするようにと言って自宅に戻った。
とは言ったものの、じっとしているわけもなく、一人がココを捕まえていないと
パッドの交換は難しいかもしれないと思っていた。

次の日の夜、兄が電話をしてきた。
パッドが患部にひっついていたようで剥がしたら出血をしたと。
また、急いで実家へ、かかりつけ医に電話したら心配なら連れてきても
良いですよと言ってくれたので、受診した。
ゲンタシンと傷口につかないガーゼで処置をしてくれた。
今後、どうなっていくのかあえて聞かなかった。

腫瘍が自壊することについて、ネットで調べたことがなかった。
なぜだろうか?多分無意識に目をそらして、あえて気にしないように
していたような気がする。
16歳という年齢、腫瘍よりも他の疾患を発症するかもしれないと
思う。思おうとしていた。
私にのしかかる沢山の事柄、もう自分を守るためだったのか・・・?
逃げられないのに・・・向かい合わなかった。
今更ながら、情報を知る。現実を知る。
気持ちは落ち込んでいく。

数年来のこと、考える。仕方がない。いつも精一杯だった。
でも・・・
8年前、手術を勧められたときに本当にできなかったのか?
いや、できた。「良性かもしれないし、悪性かもしれない。
あまり大きくならないかもしれない、分からない。」と言った獣医の言葉に
自分の都合のいいように解釈をして・・・。
母が、機嫌をわるくしたり自分に手間が増えることから逃げた。

私は、ココに対して申し訳ない気持ちで一杯だ・・・。
本当に何もしてやれていない。
実家のペットカメラに映る、寂しくて鳴いているココの姿を
視ても実家にいき、一日中抱いていてやることも出来ない。

トムに対しては、失った大きな哀しみはあるけれど、
看病も介護もしっかりとできたと、精一杯できたと思っている
もっとこうしていたら。という気持ちは無い。後悔をしていない。

心が苦しい・・・。

コメント

まるこ
2018年2月1日7:24

都ちゃん。大変だったね。今ココちゃんは安定してますか?心配だな。
こんな時身体が2つあったらどれだけ良いだろうって思うよね。
今、都ちゃんは自分を責めているみたいだけど、都ちゃんはその時その時に判断して今があるんだよ。あの時どうすればというのは今があっての話だから。
私もまるに対しては後悔ばかりなんだよ。ずっと一緒だったくせになぜ??って。
だから都ちゃんの気持ちすごくわかるよ。辛いね。
私はワンちゃんが大好きだけど、今でも飼えないのには後悔する怖さがあるんだよ。
どうかココちゃん痛みが無く復調してくれる事祈ってるね。
ごめんね。なんだか上手く言えなくて。
見守る事しか出来ない時の歯痒さとやるせない気持ち。自分を責める気持ち。
痛い程わかるよ。

都わすれ
2018年2月1日9:20

まるちゃん

おはよう。
本人は、多分、痛みは今のところなく、エサも食べてるよ。
多分・・・私が実家に帰ってとことん世話ができたら
きっと少しは心が落ち着くんだと思う。
毎日12時間以上もひとりぼっちにさせている現状・・・
でも、今は無理しちゃいけないと自分に言い聞かせて・・・
何か月も辛かった胃痛が二週間前にものの見事に無くなって。
あーやっぱりストレスだったんだと思っていたら
一昨日あたりから胃痛が復活。
本当に弱いねメンタル。
まるちゃん、まるちゃんがしんどい時にごめんね。有り難う。
でも、やっとこの気持を吐き出せて少しラクになった気もするんだ。

まるこ
2018年2月1日10:00

胃痛はストレスでなるもんね。
温かいミルクとかどうかな??
胃に幕が出来そうだし。保護されそうな気がするんだ。素人考えだけどね。
溜め込んじゃダメだよ。大丈夫!!お利口なココちゃんは都ちゃんの気持ちちゃんとわかっているから。想いは届くよ。胃痛お大事にね。

都わすれ
2018年2月2日8:02

まるちゃん

おはよう、昨日も夜に実家に行ってみたよ。
ココは食欲もあって私が行くと
やっぱり元気になるような気がするよ。
「なんとかなる。」の呪文で胃痛は少し楽になったよ
ありがとね^^

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